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玉響之号哭 - 蠱毒

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玉響之号哭-蠱毒.mp3
[08:23.0]前段として語るには余りにも冷たく悲しく重...
[08:23.0]前段として語るには余りにも冷たく悲しく重い話である。
[08:23.0]愛に恵まれぬといふことは、人間、何より苦しいことだ。
[08:23.0]時々、風の様に聞えて来る嬌声はいつまでも鳴り止まぬ。
[08:23.0]天上の月光を以てして曝け出される秘肉は数多の形状を成し一抹の加福を掬い上げる。
[08:23.0]其れは刹那と紛う程である。
[08:23.0]だがしかし、
[08:23.0]彼の人には悠久とも言える程に末末轍を形成したる物であった。
[08:23.0]禍福糾えても尚、抱く郷愁の芳香は左半身からただようのか。
[08:23.0]あはははは
[08:23.0]葉桜の蒼さが
[08:23.0]せめぎ合い
[08:23.0]分かち合う
[08:23.0]残心を
[08:23.0]聲だけが
[08:23.0]支えている
[08:23.0]歯痒い程
[08:23.0]一欠の
[08:23.0]呵責は
[08:23.0]ついぞ
[08:23.0]失せた
[08:23.0]見つけたと思った
[08:23.0]己が今現在
[08:23.0]立っているその場所
[08:23.0]ふと立ち止まるのは何故か
[08:23.0]憎悪の波は
[08:23.0]一筋の地叩き
[08:23.0]おののく それぞれ
[08:23.0]儚く 弱く
[08:23.0]みじろぎもせぬ
[08:23.0]暁凪
[08:23.0]立ち処さえ
[08:23.0]見定められぬ
[08:23.0]我が説明を
[08:23.0]お聞きわけられませ
[08:23.0]顔にも年にも似ず
[08:23.0]一段と華やいでいる
[08:23.0]物語りも早、これまでと
[08:23.0]塒鳥が近い端山の木陰で
[08:23.0]羽振きの音を
[08:23.0]双丘に見え隠れ
[08:23.0]一茎の草のそよぎ
[08:23.0]俄に松風が
[08:23.0]吹き当てる
[08:23.0]立て初めている
[08:23.0]白魚の様な指先
[08:23.0]絡み合い 離れ
[08:23.0]また絡み合う
[08:23.0]永遠と願う程
[08:23.0]「わたし あなたの月のままでいいよ」
[08:23.0]何も思い出さなくて良い
[08:23.0]何も思い出したくなど無い
[08:23.0]アルビノの目が熱を帯びる
[08:23.0]濃浅葱に浮かぶ
[08:23.0]意識写す鮮血
[08:23.0]月は静かに
[08:23.0]息絶える
[08:23.0]血肉がさめざめと
[08:23.0]腐り落ちる時まで
[08:23.0]あと半刻ほどか
[08:23.0]脚早に
[08:23.0]静かに
[08:23.0]八坂から吹く風よ
[08:23.0]もう一度だけ
[08:23.0]月を抱かせてくれまいか
[08:23.0]失敗
[08:23.0]残骸
[08:23.0]飛散
[08:23.0]付着
[08:23.0]困窮した挙句の戯れ
[08:23.0]藁に縋る想いも虚しく
[08:23.0]変わり果てたその姿
[08:23.0]心持ちは如何様にか
[08:23.0]肉片となり
[08:23.0]張り付き
[08:23.0]片時も
[08:23.0]二人別つ事無く
[08:23.0]離れぬ
[08:23.0]離さぬ
[08:23.0]とこしえに
[08:23.0]ずっと一緒に
[08:23.0]-後日談-
[08:23.0]八坂の風を用いたる反魂の術式は不発に終わり残されたのはこの半身にへばり付きたる肉片のみである。
[08:23.0]彼の人曰く、其の半身からは妙に美味そうな匂いがすると言う。
[08:23.0]肉片になろうとも女なのだそうだ。
[08:23.0]月は此処に居る。
[08:23.0]そうだ。
[08:23.0]そうなんだ!!
[08:23.0]そういう事なのだ!!!
[08:23.0]何も責める事は無く
[08:23.0]悲観する道理など何も無い。
[08:23.0]良かったではないか。
[08:23.0]まったくもって。
[08:23.0]しあわせだなぁ。
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