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空のボトルシップ (feat. 仮名) - 故やす子&仮名

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空のボトルシップ (feat. 仮名)-故やす子&仮名.mp3
[01:51.0]暑い日々が続く。 [01:51.0]汗をかいたペッ...
[01:51.0]暑い日々が続く。
[01:51.0]汗をかいたペットボトルをあおり、空(から)になったそれを君はぞんざいに振った。
[01:51.0]「これでボトルシップ作れるかな」
[01:51.0]君はいつでも突飛だ。予想外で、規格外だ。
[01:51.0]「どうだろう」
[01:51.0]僕はというと凡庸だ。予想内で、規格内だ。やにわに落とされた言葉にも気の利いたことを返してやれない。
[01:51.0]「君が作って」
[01:51.0]そう言って渡された空(から)のペットボトル。強い陽射しを透かして輝いている。
[01:51.0]途方に暮れて見上げた空にはそびえ立つように浮かぶ入道雲。油絵みたいに鮮やかで、まるで帆を張った船だ。
[01:51.0]僕は空のペットボトルを空に掲げる。目の覚めるような青と帆船を閉じ込めれば、即席ボトルシップの出来上がりだ。
[01:51.0]頓知に逃げたね、と君は笑う。
[01:51.0]手厳しいコメントに、僕も笑った。
[01:51.0]強い風に流されて、船は大海を進んでいく。そのすぐ傍を飛行機が横切っていった。
[01:51.0]今日より先も、嫌になるぐらい暑い日々は続いていく。
[01:51.0]それでも、こうして隣で君が笑っていてくれるなら、と僕はいつだって思っているんだ。
[01:51.0]君は知らないだろうけど。
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